2023年2月7日から開催の「特別な贈り物」召喚イベントより、ピックアップチャージが実装されました。ピックアップチャージが実装されたことで、どのくらいピックアップが引き易くなったのか気になったので検証してみました。
検証方法
ピックアップチャージが初めて採用された召喚イベントである「特別な贈り物」のガチャシミュレーターを使用して、ピックアップチャージあり、なしでどのくらいの違いが出るのかを比較します。このガチャは4色ピックアップで、赤のバレンタインカザハナが★4ピックアップです。
10凸するまでに消費するオーブ数と、その確率を調べてグラフ化します。またその期待値を求めて比較します。
ここで言う「10凸するまで」は「10体獲得できるまで」とします。11体でないのは天井で1体入手できる事を前提としているためです。
狙うピックアップの色があればその色だけを引く、なければ適当な色を1つ空けて抜けるという試行を繰り返した結果で評価します。
特定のオーブ数で上記の試行を10000回繰り返し、その試行の中で10凸できた試行数の割合を消費オーブ数に対する10凸できる確率とします。
注意点ですが、ガチャシミュレーターに不具合があって正しくシミュレートできていない可能性もあるので、あくまで参考程度ということでお願いします。
検証結果
以下に示すグラフは横軸が消費オーブ数、縦軸がそのオーブ数で10体獲得できる確率です。
赤★5ピックアップ(★4含まない)の確率
赤のバレンタインカザハナを★5ピックアップのみで10凸できるオーブ数と確率です。★4ピックアップを含めた10凸できるオーブ数と確率は後述します。
青★5ピックアップの確率
青のバレンタインレオンを10凸できるオーブ数と確率です。
緑★5ピックアップの確率
緑のバレンタインレオンを10凸できるオーブ数と確率です。
無色★5ピックアップの確率
無色のバレンタインエリーゼを10凸できるオーブ数と確率です。
★4ピックアップの確率
赤の★4ピックアップであるバレンタインカザハナの★4、★5の合計で10凸できるオーブ数と確率です。
10凸オーブ数期待値の変化
以下の表は10凸するまでに消費するオーブ数の期待値の変化です。
PUチャージなし | PUチャージあり | 差 | |
---|---|---|---|
赤 | 1570 | 1374 | 196 (12.5%減) |
青 | 1617 | 1402 | 215 (13.3%減) |
緑 | 1479 | 1319 | 160 (10.8%減) |
無色 | 1636 | 1480 | 156 (9.5%減) |
★4PU | 362 | 357 | 5 (1.4%減) |
10凸までのピックアップチャージの発動回数
以下の表は10凸までにピックアップチャージが発動した回数の平均と、各色で排出されるすり抜け★5キャラの数です。
発動回数 | 排出★5数 | |
---|---|---|
赤 | 2.97 | 23 |
青 | 3.11 | 25 |
緑 | 2.86 | 20 |
無色 | 2.29 | 17 |
★4PU | 0.44 | 23 |
簡易考察
★5ピックアップの消費オーブ数が目に見えて減った
まず、各色のグラフを見ると、どの色もそれなりにピックアップチャージによる恩恵があることが分かります。具体的には10凸に必要なオーブ数は、期待値で見ると平均182オーブ、割合で言うと10%前後減っていることになります。これはかなり大きい恩恵なのではないかと思います。
もちろん、ピックアップチャージがあったとしても、運が悪ければ2000オーブを越えてしまう事は今まで通り起こります。結局は運に大きく左右されるので、過度に期待しすぎないよう注意が必要です。
★4ピックアップの消費オーブ数はほぼ変わらない
★4排出のピックアップキャラの10凸消費オーブ数については、グラフにほとんど変化が見れないことが分かります。期待値を見ても、362オーブが357オーブに減ってはいますが、ほとんど変わっていません。
それもそのはずです。この召喚イベントの場合、★5すり抜けが3体確保できる期待値は410オーブ程度になります。つまり、410オーブ程度消費しないとピックアップチャージの発動条件すら満たさない事がそこそこ起こってしまう訳です。
しかも、ピックアップチャージというのは★5すり抜け3体引いても、その後に★5ピックアップが出るまでは恩恵を受けることができません。
★4ピックアップキャラ10凸時の平均ピックアップチャージ発動回数は0.44回でした。1回も発動しなかった、つまり、ピックアップチャージなしの時と結果が変わらなかった試行が多く発生していたことが分かります。
ガチャシミュレーターで調べてみると、ピックアップチャージの恩恵を1回受けるのに必要なオーブ数の期待値は600オーブ程度でした。つまり、600オーブくらい使わないとピックアップチャージの恩恵を受けられない事がよく起こるということですね。
★4ピックアップ10凸の期待値である360オーブ程度では、ほとんど結果が変わらなかったのも納得が行きます。なので、予算が400とか、500オーブ程度だった場合、ピックアップチャージの恩恵はあまり期待できないことになります。
すり抜けキャラ数が多い色ほどピックアップチャージの恩恵を受け易い
ここで、ピックアップチャージの発動回数と排出すり抜け★5数の関係について見てみます。
発動回数 | 排出★5数 | |
---|---|---|
赤 | 2.97 | 23 |
青 | 3.11 | 25 |
緑 | 2.86 | 20 |
無色 | 2.29 | 17 |
表から、排出されるすり抜け★5数が多いほど、ピックアップチャージの発動回数の平均も多くなっていることが分かります。ピックアップチャージの発動条件は「すり抜け★5が3体引ける」なのですり抜けが出やすい色を狙えば発動しやすくなるのは当然と言えば当然ではあります。
10凸に必要なオーブ数の減少数はピックアップチャージの発動数に比例しています。
消費オーブ減少数 | |
---|---|
赤 | 196 (12.5%減) |
青 | 215 (13.3%減) |
緑 | 160 (10.8%減) |
無色 | 156 (9.5%減) |
すり抜け排出キャラ数が最も多い青が一番ピックアップチャージの恩恵を受けていることになりますね。つまり、すり抜け排出キャラ数が多い色ほど、ピックアップチャージの恩恵を受け易いという事になります。
ピックアップチャージの発動しやすさとピックアップ入手しやすさは相関しない
すり抜け数が多い色はピックアップチャージの恩恵を受け易いですが、すり抜けが多いという事はもともとピックアップが出にくいという事でもあります。つまり、ピックアップチャージが発動しやすいからピックアップが入手しやすいという訳ではない、ということです。
その証拠にもっともピックアップチャージが発動しやすい青よりも、緑の方が10凸に必要なオーブ数は80オーブ程少ない結果になっています。
★4、★3含めたピックアップ以外のキャラ数の数でピックアップの出やすさがある程度決まるため、著しく★4、★3の排出キャラ数が少ない緑は★5ピックアップが出やすくなっています。
そこに追加でピックアップチャージの発動しやすさが影響し、最終的なピックアップの出やすさが決まる、と考えると分かりやすいかもしれません。
無色は相変わらず引きづらい
ここで無色には残念なお知らせが。ピックアップチャージなしの消費オーブ数の表から分かるように無色はもともとピックアップが最も出にくかったです。
PUチャージなし | |
---|---|
赤 | 1570 |
青 | 1617 |
緑 | 1479 |
無色 | 1636 |
そして、無色はピックアップチャージも最も発動しにくいという結果になっています。
発動回数 | |
---|---|
赤 | 2.97 |
青 | 3.11 |
緑 | 2.86 |
無色 | 2.29 |
青はもともと消費オーブ数が無色とそんなに変わらないくらい多かったですが、ピックアップチャージが発動しやすい色であるため、ピックアップチャージありの場合は無色よりも大分ピックアップが出やすくなっています。
PUチャージあり | |
---|---|
赤 | 1374 |
青 | 1402 |
緑 | 1319 |
無色 | 1480 |
無色はもともと出にくかった上に、ピックアップチャージの恩恵も一番受けづらく、他の色より相対的に引きづらい色となりました。おまけに、素材価値が低かったり、実用性の低い(査定が低い)杖キャラが多いので、そういう意味でも引きづらい色となっています。もちろん、ピックアップチャージがない時よりも大分出やすくはなっているので、そこは誤解ないよう強調しておきます。
今も昔も無色が引きづらい、緑が引き易いというのは変わっていませんね。
まとめ
ピックアップチャージ実装による影響をまとめます。
- ★5ピックアップ10凸するのに必要なオーブ数は平均182オーブ(10%前後)減った
- 1479~1636オーブだったのが1319~1480オーブ程度に減少
- ★4ピックアップ10凸に必要な消費オーブ数はほぼ変わらない
- 600オーブくらい使わないとピックアップチャージの恩恵は受け難い
- すり抜け排出キャラ数が多い色ほど、ピックアップチャージの恩恵を受けやすい
- 現状、無色が恩恵を受け難く、青が恩恵を受け易い
- ただし、ピックアップチャージが発動しやすいから入手しやすい訳ではない
- 緑が最も10凸し易い、無色が最も10凸しづらいのは変わっていない