この記事にはFEエンゲージのストーリーに関するネタバレを含みますのでご注意下さい。
FEエンゲージの21章のシナリオでマロンがヴェイルを助けるためにヴェイルの身につける魔法具に対して渾身の一撃を繰り出します。このシーンについて、個人的に矛盾していると感じた点があったので、その矛盾点を説明しつつ、私なりの考察をまとめます。
マロンはヴェイルを助けるつもりで殺そうとしてないか?
21章でヴェイルの悲惨な境遇を知ったマロンは、魔法具で完全に洗脳されてしまったヴェイルに同情します。そして、その強力な斧による一撃で魔法具を攻撃し、ヴェイルの洗脳を解こうとします。
マロンが攻撃した箇所をコマ送りで見てみると、ヴェイルの前頭部を狙っていることが分かります。
大体以下の辺りにマロンの斧による全力の一撃が繰り出された事になります。
幸いにも魔法具が超頑丈なおかげで、マロンの斧は弾き飛ばされ、ヴェイルはノーダメージでした。マロンも独り言で「ボクの全力で」と言っているので、決して手加減した訳ではなさそうです。
これを聞くと、あれ?と思いませんか。
このマロンの一撃は、仮に魔法具を壊せたとしても、その勢いでヴェイルの脳天をかち割ることになりかねません。そのくらい、今までその斧でたくさんの人を殺めてきたマロンなら分かっているはず。
マロンはヴェイルを助けるつもりで、実は殺しに行っているようにも見えてしまいます。
攻撃と魔法具の耐久が絶妙に釣り合って、ヴェイルにダメージなくちょうど壊れるという事もあると思います。しかし、かなり繊細な力加減が求められる至難の業であるように思いますので、マロンが意図的にそれを狙おうとしたとは考えにくいです。
一体なぜマロンはヴェイルの前頭部を狙ったのか?
手が滑った説
「角を狙おうとしたけど、狙いが外れて前頭部に当たってしまった」という事故の可能性が考えられます。
つまり、手が滑ってしまったというやつです。
何の面白みもない説ですが、ストーリーの流れ的には、この答えが自分の中では一番しっくりきました。
実はマロンに潜在的なヴェイルへの殺意があった説
少し考えにくい説ではあるのですが、実はマロンがヴェイルに潜在的に殺意のようなものを持っており、一瞬はヴェイルの境遇に同情したものの、斧で攻撃しようとする瞬間にその殺意が蘇って思わず前頭部を狙ってしまった可能性が考えられます。
- 正気のヴェイルは欠陥品と呼ばれていた
- マロンも正気のヴェイルを見下していた
- しかし洗脳されたヴェイルは大好きなセピアから慕われていた
これによりマロンはヴェイルへの嫉妬心を持っていた可能性があります。
自分より下だと思っているヴェイルが大好きなセピアから慕われていることが気に入らなかった。ヴェイルがいなくなれば、セピアの視線がもっと自分に向くのに、もっと褒めてもらえるのに、と日常的に思っていた。
魔法具によってヴェイルが二度と欠陥品に戻らないとなれば、セピアは今まで以上に洗脳ヴェイルを慕い、自分を見てくれなくなってしまうんじゃないか、という危機感もあったのかもしれません。
そう考えると、一時的に正気のヴェイルに同情したものの、いざ斧を振りかざした時に、突然潜在的な殺意が蘇り、狙いを角から前頭部に移してしまった、という可能性も否定はできないです。
ヴェイルが安心安全の超石頭説
邪竜の娘であれば、マロンの全力の斧の一撃程度が頭に当たったとしてもビクともしないくらいの石頭設定になっていた説も考えられます。物理的に固いかもしれませんし、強大な魔力によって保護されて固いかもしれません。
マロンもそれを理解していて、自分の攻撃くらいならヴェイルの石頭をたたき割る事は不可能だと思い、なんの躊躇もなく全力の一撃を前頭部に叩き込めたのかもしれません。
前頭部のヒビに対してなぜ角が折れたのか?
次の疑問点の考察に移ります。
この後の展開でマロンの一撃により魔法具にヒビが入っていた事が分かり、その影響で魔法具の魔力が弱まり、ヴェイルの洗脳が一時的に解けます。
モーヴも命がけで魔法具を壊そうとしたマロンを称賛します。
しかし、最終的に壊れたのは、マロンの攻撃した前頭部ではなく、右角の根元部分でした。
マロンの攻撃箇所と、折れた箇所は以下の図のような感じです。
正気のヴェイル自身が「ヒビが入っているなら、壊せる!」と発言し、右角を手でへし折ろうとします。
この流れを見た初見プレイヤーからすると、きっとマロンの攻撃は右角の部分に当たって、それで右角にヒビが入ったんだろうなと思う訳です。
しかし、実際マロンの攻撃の描写では角には当たっていないのです。すなわち、ヒビが入るとしても攻撃の当たった前頭部の細い部分であり、角の根元にヒビが入るとはとても考えられないのです。
これは一体どういうことなのでしょうか。
ヒビが入って魔力が落ちたから壊せた説
魔法具にヒビが入った事で魔法具の魔力の増幅が弱まったことはセピアの発言から分かります。
ヴェイルが発言した「ヒビが入っているのなら、壊せる!」は「ヒビが入った箇所が脆くなっていて壊せる!」という意味ではなく、「ヒビが入って魔力が弱まったから、ヒビの位置に関係なく壊せる」という意味だったと考えることができます。
ただし、12の指輪により完全復活したソンブルの力によりヒビが入ったくらいでは防げないとも話しています。
そのため、魔力がマロンの攻撃前よりも衰えていたとは少し考えにくい部分があり、この説は少し苦しいです。
攻撃箇所とは違う箇所にヒビが入った説
マロンの攻撃が前頭部に当たっている事は確認できますが、その力が角に伝わっていないかどうかは映像からは分かりません。つまり、その攻撃により角にダメージを与えていた可能性があります。
例えば、以下のような可能性が考えられます。
- 魔法具はその魔力によってすさまじい耐久力を持っている
- ただし、魔力でカバーできるのは装備者の周囲だけ
- 結果的に突き出ている角の部分は魔力で保護されない
- 前頭部に当たった攻撃の衝撃が保護されていない角の部分にダメージを与えた
これは一例ですが、このようにプレイヤーに知らされていないなんらかの原理により、マロンの攻撃のダメージが角部分に入り、角にヒビが入った可能性があります。
まとめ
21章でマロンはヴェイルを洗脳から解くために魔法具を壊そうと全力の一撃をヴェイルの前頭部に繰り出しますが、それは一見ヴェイルを殺そうとしているようにも見えます。
マロンが致命傷になりかねないヴェイルの前頭部を攻撃したのは以下のような理由が考えられます。
- 事故で手が滑った
- 日常的な嫉妬心から殺意が蘇り、つい手が滑った
- ヴェイルは斧で叩き割れないほどの超石頭だったから心配なかった
また、マロンが攻撃した前頭部とは異なる位置の角部分をヴェイルが破壊できたのは以下のような理由が考えられます。
- ヒビが入ったのは前頭部だが、そのおかげで魔力が弱まり、ヴェイルの力で角を破壊できた
- 前頭部の攻撃がなんらかの原理により角にダメージを与え、角にヒビが入っていた
一見すると、ヴェイルの前頭部に全力で切りかかるマロン、その攻撃箇所とは違う部分を折るヴェイルについて矛盾しているようにも思えます。しかし、プレイヤーからは分からない部分を想像してみることで、色々と可能性は見つかりました。少々強引で苦しい感じはなくはないですが...これらの可能性は否定できないと思います。
まぁここまで考察しておいてあれですが、おそらく制作の都合で矛盾を感じる描写になってしまっただけな気はします。
コメント(1 件)
1(ID: 461569559) 2024-02-13 23:22 そもそもそこまで細かく考えていないに一票 |