このページでは、FEH(ファイアーエムブレムヒーローズ)の第9部メインストーリーに関する情報をまとめています。
ストーリー全体
ざっくり要約
「創世の文字」を読解した少年ルーンは、神々に追われる身となる。一方、神々は“天の王”の命で人間の世界アスクを襲撃。無敵の神バルドルやその妹ヘズも参戦する。
ルーンはアスクに保護され、「創世の文字」と“黄昏の詩”の存在を語る。やがてアルフォンスらはバルドルにアースガルズへ連行されるが、特務機関はロキの力を借りてなんとか逃れる。
ロキから、バルドルを倒す鍵となる宝珠「ヤドリギ」の存在を明かされる。それを求めて特務機関が森へ向かう一方、妹ヘズも姉を守るため密かに動き出す。
森では加護を破る白き宝珠「ヤドリギ」と、それを蘇らせる黒き宝珠「トネリコ」が発見される。ロキの策略により、ヘズは姉を守ろうと使った宝珠でバルドルの加護を打ち破ってしまう。
加護を失ったバルドルは倒れ、ロキが勝利を確信する中、ヘズは罪の意識に涙しながらも姉を守ろうとするもロキに追い詰められる。
しかしその直後、神々を超える存在――天の王アルフォズルが降臨し、戦局は新たな局面へと突入する。
全体の要約
神々の世界アースガルズから逃げ出した少年ルーンは、創世に関わる禁断の知識「創世の文字」を読み解いてしまったことで、神々から追われる存在となる。彼を追う“天の王”は、その叡智を奪わんとする。
一方、人間の世界ミズガルズにあるアスク王国には、神トールとロキが現れ、「天の王」の命令でアスク制圧に乗り出す。彼女らに続いて、無敵の神・バルドルとその妹・ヘズも登場。ヘズは人間に対する疑問と同情を抱きつつも、命令には逆らえずに戦いに加わるが、敗北と葛藤を抱えて去っていく。
逃げ延びたルーンはアスクに保護され、自身が知る「創世の文字」と“黄昏の詩”について語る。それは天の王が独占しようとする危険な知識だった。やがて神々の襲撃を受け、アスクの面々は神バルドルによって強制的にアースガルズへと連れ去られる。
裁きの場に飛ばされた彼らは、追撃を避けながら逃走を続ける。その中でロキが現れ、「バルドルを倒す方法を教える」と語り、力を貸すが、彼女の真意は不明。人間を利用するかのような態度にアルフォンスは警戒を強める。
ロキは語る。バルドルはあらゆる存在から傷つけられない加護を受けているが、唯一その加護を破る力を持つ「ヤドリギ」という宝珠が存在するという。そしてルーンの力により、ヤドリギがアースガルズ西方の森に眠ることが明らかになる。ヤドリギを目指して特務機関は森へ向かうが、その会話を妹ヘズが密かに聞き取っていた。姉を守るため、彼女も動き出す。
森で人間たちの動きを察知したヘズの背後に、バルドルが現れ、ヤドリギの名を口にするなと制止する。自らの弱点を理解しているバルドルは、先に宝珠を手にしようと企てていた。一方、ロキはヤドリギを「バルドルを辱めるため」に奪おうと動き、ついに発見に至る。宝珠を手にしたロキは不敵な笑みを浮かべるが、同時にヘズも森の奥でトネリコを発見する。加護を破る白き宝珠と、加護を蘇らせる黒き宝珠――戦局を左右する二つの力が揃い始めていた。
バルドルとの決戦の場として、ロキは森の中心へ特務機関を導くが、その行動には別の策略があった。ヤドリギもトネリコも、術者かその血を引く者にしか扱えないという真実が明かされ、ロキは自ら使えぬと悟る。それでもロキは別の策を進めると宣言。戦闘が始まり、煙幕の中から現れたのは加護を失った姉の姿だった。ヘズは姉を守るためにトネリコを使う。しかし、姉を救うつもりで使った黒き宝珠こそ、バルドルを無力化するヤドリギだったのだ。それはロキの罠であり、皮肉にも、姉を救おうとしたヘズの無垢な願いが、彼女を窮地へと追いやる引き金となった。
加護を失ったバルドルは初めて痛みを知り、地に伏す。ロキは勝利を確信し、彼女をいたぶろうとする。駆け寄るヘズは罪の意識に涙しながらも姉を守ろうとするが、バルドルはその事実を知らず感謝を告げる。二人は逃れようとするが、ロキに追い詰められてしまう。その時、天を裂く光が降臨。すべての神々を超える存在――天の王アルフォズルが現れる。ロキの策略が結実した矢先、戦局は思わぬ新たな局面へと突入する。
1章「天」
ストーリー内容
暗黒の空を裂くように、少年ルーンは走っていた。
彼を追うのは、静かで無慈悲な声と同時に放たれた漆黒の鴉の群れ。
「無駄なこと。どこへも逃がしはせぬ──」
姿なき“天の王”が命じる。
「お前のすべての知をわしに捧げよ。それが、我――天の王の意思である。」
ルーンは怯えながらも抗おうとしていた。
彼は、“創世の文字”を読み解いてしまったがために、その叡智を我がものと欲する神に追われる身となったのだった。
その頃、アスク王国では、突如として異質な威圧感が空気を支配していた。
ヴァイス・ブレイヴの前に現れたのはアースガルズの神々──ロキとトール。
かつては敵でもあり味方でもあった彼女らが、今度は ”天の王の命により” アスクを制圧しに来たという。
「我々アースガルズはお前たちを連行する。我々の他にも、すでに天の神々がこの地に降り立った。天日の神バルドル。夕影の神ヘズ。人がかなう相手ではない。」
トールの声に迷いはなかったが、同時に何かを見極めようとしているようでもあった。
「いかなる相手であろうと、お前たちは決して諦めない…それこそ私が尊敬する人の姿だ」
「見事だ。人間よ。だが、この力ではバルドルを討つことは…」
一方そのころ──
とある少女がミズガルズ(人の世界)へ足を踏み入れていた。
「ここが、人の子たちの世界……なんとなく、私は好きかな」
天の神の一人、夕影の神ヘズだった。
「私の役目は、彼らを裁きの場へ連れていき、できるだけ罪を軽くすること……」
優しく、どこか儚げな少女。彼女は天の王の命令のために、ミズガルズへルーンと人間たちを探しに来た。
しかし──
実際にアスクの仲間たちと対峙すると、彼女の中で葛藤が生まれる。
「あなたたち人の子は、何の罪もないのかも……」
そう言いながらも、ヘズはアルフォンスらと戦う。力で劣るヘズは敗れ、戸惑いながらその場を後にする。
「私なんかじゃ、姉様みたいには……」
戦いの後、アスク陣営のもとにひとりの少年が姿を現す。
「ぼくはルーンといいます。アースガルズから逃げてきました」
自分は神ではなく人間だと話す少年。彼が知る “創世の文字” こそ、天の王が追い求めるものだった。
「お願いです……ぼくも一緒に連れていってください。ぼくも、狙われているのです」
2章「天の裁き」
ストーリー内容
特務機関の拠点に、静かに佇む青年がいた。名はルーン。神々の国《アースガルズ》から逃れ、人の世界《ミズガルズ》へとたどり着いた彼は、今、アスク王国の保護のもとにあった。
「ありがとうございます……ぼくを匿ってくださるなんて……」
感謝の言葉を述べるルーンに、アルフォンスは問う。
「君が神々に狙われる理由は?」
彼は、ただ静かに告げた。
――読めてしまったのだ、と。
この世界に点在する、創世にまつわる不思議な文字。その中でも「黄昏の詩」と呼ばれる一節を、ルーンは偶然にも読み解いてしまったのだった。
それを知ったアースガルズの王は、彼の知識を独占しようとし、終身の地下牢へ幽閉を命じた。
「その知識を得るのは、自分だけでいいと…」
話を聞いたアンナは憤る。「それが、天の王……私たちの国にいきなり攻め込んできたのも頷けるわ。」
――そして、遠く彼らを見下ろす影がひとつ。 それは夕影の神ヘズ。
「あっちから人の子たちの声が聞こえる…また戦わなきゃ。そういうご命令だし…でも…あの人の子たち、悪い人には見えなかったな…」
葛藤に揺れるヘズは、密かに様子を伺うことを選ぶ。
その直後、彼女のもとに現れるのはロキとトール。
「私たちは同じ天の神々。天の王様に仕える仲間、でしょ?」と優しく語りかけるロキだが、ヘズは警戒を隠せない。
姉であるバルドルが言っていた。「彼女たちには、真に仕える“別の主”がいる」と。
ロキは微笑む。「私たちが忠誠を誓うのは、ただ一人――アルフォズル様だけよ」
やがて、天を照らすように現れる神がいた。
その名はバルドル。決して傷つくことのない無敵の加護を持つ天日の神。
「人間たちよ、あなたがたには“容疑”があります」
それは、九の世界を征服しようとしているというものだった。
「馬鹿な……」と否定するアルフォンスに、バルドルは言い放つ。
「裁きを受けなさい。それが天の掟です」
だがアルフォンスは毅然と言い返す。「僕たちは従わない」
次の瞬間、世界は歪んだ。
神の力により、彼らは強制的にアースガルズへと転移させられたのだった。
「もう逃げられませんわ。次に受けるのは、天の裁き――」
アルフォンスは、敵わぬ神を前にそれでも信じる。
「方法は必ずある。彼女を討つ術も、真実を明かす手段も……!」
天の名のもとに掲げられた裁きが迫るなか、人の子らは自由と尊厳を賭けて、抗う道を選ぶ。
3章「天神と戯神」
ストーリー内容
突如として、アルフォンスたちはバルドルの力によって異なる世界へと転移させられる。
「これがアースガルズの神々の力…」
天の王に仕える神・バルドルは、彼らに逃げ場はないと高らかに告げる。天の名の下に、「世界征服」の罪を問われた彼らは、強制的に裁きの場へと引きずり込まれていた。
だが、屈するわけにはいかない。アンナの号令のもと、一行は未知の地形の中で逃走を始める。森の陰に身を潜めながらも、追撃の気配は消えず、息をつく間もない。
その最中、シャロンが不意に人影を目撃する。その正体は、かつて敵にも味方にもなった存在――ロキであった。
「私は、あなたたちを助けてあげに来たの」
突然の申し出に戸惑う一同だが、他に選択肢はなかった。バルドルの追撃をかわし、導かれるように進んだ先で、一行はようやく安息のひとときを得る。
一方その頃、天界では不穏な空気が流れていた。天の王の絶対性を疑わず、ロキやトールといった「新参者」を警戒するバルドルに対し、ロキは人間たちへの裁きに疑問を投げかける。ロキとバルドルの間には亀裂が生じ始めていた。
再び追い詰められた一行。行き止まりで窮地に陥ったその瞬間、再びロキが現れる。
「うふふ、絶体絶命、ねえ…? でも大丈夫、私が助けてあげる…」
ロキの術によってバルドルの目を欺き、一行は間一髪で脱出に成功する。だが、救いの手に裏はある。
「面白そうだから」「バルドルに恥をかかせたいから」――そう語るロキの真意に、アルフォンスは納得しない。
「…嘘だ。君が僕たちに真実を語るはずがない」
彼の言葉は、ロキの仮面の奥にある“本当の目的”にかすかな影を落とす。
ロキは微笑む。
「いいじゃない、理由なんてなんでも。私があなたたちを助けたことは、事実なんだから」
そして、彼女は囁く。
「私は、バルドルを倒す方法を教えてあげるんだから…」
裁きに抗う人間たちと、互いに利害を隠す神々。その運命の歯車は、いよいよ音を立てて動き始める――。
4章「ヤドリギ」
ストーリー内容
天界との戦いが迫る中、アルフォンスたちは決して傷つけることのできないバルドルを倒す手段を模索していた。そこに現れたのは、混沌の神・ロキ。彼女は静かに語り出す。かつて天の王は、生まれてくるバルドルに呪いをかけたという。それは、バルドルが九つの世界に存在するいかなる存在からも傷つけられないという加護をもたらすものだった。
しかし、ひとつだけ例外がある。世界の果てに眠るという、創造主の力を宿した白き宝珠――「ヤドリギ」だ。バルドルの加護を打ち破れる唯一の存在。その力で加護を剥がせば、バルドルを倒すことができる。だが、ヤドリギの在処を知る者はいない。ロキも知らず、バルドルでさえ知らないという。つまり今も、どこかに眠っている可能性があるのだ。
その鍵を握るのが、創世の文字を読み解く力を持つ少年・ルーンだった。彼の解読によって、ヤドリギがアースガルズ西方の森の奥深くにあることが判明する。
だが、それだけでは終わらなかった。ルーンはもう一つの宝珠の存在も読み解いていた。それは、地の如く黒き宝珠「トネリコ」。ヤドリギが天を破る力を持つならば、トネリコは天を癒やす力を持つ。つまり、バルドルの加護を破ったとしても、トネリコを用いれば再びその力を取り戻すことができるのだ。
トネリコもヤドリギと同じ場所にあるらしいが、今はそれを追う余裕はない。ロキの言葉を信じるなら、敵もまだその存在を知らない。まずはヤドリギを手に入れることが先決だった。
特務機関の一行は森へと向かう。しかし、彼らの会話は密かに聞かれていた。バルドルの妹・ヘズ――目は見えないが、鋭敏な聴力を持つ彼女はすべてを聞き取っていたのだ。
「このままじゃ、姉様が危ないかも…私が、なんとかしないと…」
ヘズは自らの力で、姉の役に立つために立ち上がる決意をする。
5章「宝珠を手にする者は」
ストーリー内容
静寂に包まれた森の中、ヘズは人間たちの声を聞く。彼らは何かを探している。恐らく――ヤドリギを。
人の声に耳を傾けるヘズの背後に、姉バルドルが現れる。彼女は静かに言い放つ。
「その名を口にしてはなりませんわ」
ヤドリギ。それは、完璧無比な彼女に唯一突き刺さる白き宝珠。弱点であり、触れてはならぬ秘密。バルドルは、自らの弱点すら計算に入れていた。もし咎人たちより先にヤドリギを手に入れれば、誰にも自分を破ることはできない。あるいは、対をなす黒き宝珠・トネリコを手にすれば、加護は永遠に蘇る。どちらにせよ、勝利は自分のものだと彼女は微笑む。
一方その頃、アルフォンスらはヤドリギの在処を求めて進んでいた。ルーンの導きによって、宝珠の眠る地へと近づく仲間たち。しかし、ロキの不可解な行動に一同は警戒を強める。ロキは飄々とかわしつつも、ヤドリギだけは譲れないと語る。バルドルを辱めるために、その力を手にしたいと。
探索の末、ついにルーンが叫ぶ。「あの奥に…!」そこには天の如く輝く白き宝珠――ヤドリギがあった。ロキの手に渡った宝珠は、彼女の笑みに不穏な影を落とす。
「この宝珠で、あの高慢なお姫様をどんなふうに弄んであげようかしら…」
しかし、その背後では静かに動くもう一つの影があった。
ヘズ――彼女は姉のため、森の奥深くにて黒き宝珠トネリコを発見する。ヤドリギが人に希望をもたらすならば、トネリコはそれを打ち砕く絶望の宝珠。ヤドリギを手にした人間たちは姉を倒せると信じて戦いに臨むだろう――その希望が潰されてしまうとも知らずに。
希望と絶望、白と黒。この戦いの命運を決する二つの宝珠が、ついに揃おうとしていた。
6章「トネリコ」
ストーリー内容
バルドルとの最終決戦を前に、ロキはヤドリギの宝珠を手に戦の舞台を整えていた。舞台は、宝珠の力を最大限に引き出せるという森の中心部。だが、ロキが繰り出す策略の背後には、誰も知らぬ真の計略がひそんでいた。
一方、アルフォンスはロキの策に疑念を抱きつつも、バルドルを欺くことだけには希望を託す。
ルーンが明かした驚愕の事実――ヤドリギもトネリコも、その術者か血を引く者しか扱えないという制約――は、ロキ自身すら使えぬことを意味していた。
しかし、ロキは不敵に笑う。「私の策は一つじゃないわ」と言い放ち、信頼も不信も併せ呑んで前線へと向かっていく。
そして、戦端が開かれる。
森には煙が立ちこめ、視界は遮られる。咎人たちは煙幕を張り、バルドルの目前に姿を見せぬまま、彼女の加護を打ち砕く計略を発動する。
煙の向こうで、ロキがヤドリギの宝珠を手にし、バルドルに迫る。
「さあ、宝珠よ。その力を解き放ちなさい――」
そしてヘズの目の映ったのは、加護を失ったバルドルの姿。驚愕と混乱に包まれる中、ヘズが駆け寄り、姉の力を取り戻すべく、トネリコと信じた宝珠の力を解き放つ。
だが、それこそが罠だった。
加護を取り戻したかに見えたバルドル――それはロキが化けた姿だったのだ。彼女は語る。ヘズが手にしていた宝珠はトネリコではなく、真のヤドリギ。ヘズが姉を助けるために使ったその宝珠が、無敵の姉を無力化する鍵となったのだったと。 ヘズはロキに欺かれ、ずっと嘘の情報を信じていたのだ。
「姉様の無敵の力を今奪っちゃったのは…あなたってこと」
ロキの甘い囁きに、ヘズの目から色が失われていく。彼女の純粋な願い――姉を助けたいという思いが、まさにその姉を地に堕とす刃となったことを知った瞬間だった。
7章「堕ちた天」
ストーリー内容
ついに、天の加護を失ったバルドルは地に膝をつき、初めて感じる痛みに震えていた。
無敵であった彼女の光は、ヤドリギの宝珠によって消え去り、その威厳に満ちた姿は、今やか弱い少女へと成り果てていた。
「あああっ…!い、痛い…こんな…私が…こんな目に…」
ロキは冷たく微笑み、弱り切ったバルドルを追い詰める。「高飛車お嬢様もああなると哀れなものねえ」と、満足げに。
傷つくバルドルを守ろうと駆け寄ったのは、妹のヘズだった。けれども、誰よりも姉を慕っていた彼女こそが、知らぬ間にヤドリギを使い、姉の加護を奪ってしまったのだ。
「ごめんなさい…姉様…全部、私が…」
だがバルドルは、その事実に気づかず、ただ妹の手にすがる。「こんな姿になった私のために…ありがとう、ヘズ…」
二人は逃げようとするが、ロキは容赦なく追いすがる。姉を守ろうとするヘズの願いも虚しく、二人は追い詰められ、ついにロキの手に落ちようとしていた。
だがその時――
天を割くような光が降り注ぐ。空が震え、大地が静まる。何かが、いや、「誰か」が降臨した。
「天の光…そ…そんな…」
ルーンが怯えの声を漏らす。
ロキは口元を歪め、忌々しげに言い放った。
「…困ったわねえ。もう…ここに現れるなんて。」
それは、天の加護をバルドルに授けた者――すべての神々を超越する存在にして、魔道と知識を極めた天の王、アルフォズル。
ロキの策が実を結んだその瞬間、さらなる強敵が現れたことで、戦局は新たな局面を迎える――。
疑問点
- なぜ人間であるルーンがアースガルズにいたのか
- 不明
- ルーンの正体は?黒い右腕は何?
- 不明
- ルーンはどうやって地下牢から逃れたのか
- 不明
- ルーンはなぜ創世の文字で書かれた黄昏の詩を読めたのか
- 不明
- ロキ、トールの本当の主は?
- 不明
- ロキはなぜ黄昏の詩の内容を知っていたのか
- (推測)黄昏の詩の通りになることを見守る役割を持っていて、内容を知らされていた。だが、その通りにならないように動こうとも取れる彼女の行動の理由は不明
- OP映像のロキの黒い片翼は何?
- 不明
- アルフォズルは本当に創造主なのか?
- 不明
- アルフォズルの左目は失われている?
- 不明
- 黄昏の詩を記したのがアルフォズルならば、なぜ黄昏の詩を読めたルーンの知を狙うのか?
- 不明
登場人物
ロキ
表向きはアルフォズルに仕える策略と謀略の女神。混沌の神とも呼ばれる。ふざけた態度をとることが多い。アースガルズの計画に深く関わっているが、何やら企んでいる様子。トールとは行動を共にしている。
天の王の新しい臣下となり、策と武で王を助ける。3章では無敵で負け知らずの高飛車なバルドルに屈辱を味わわせたいとアルフォンスらの味方をする。その理由はアルフォズルからのバルドルの評価が落ちれば、相対的にロキとトールの評価が上がるからだというが、本心は不明。
オープニング映像では黒い片翼を見せる。
トール
表向きはアルフォズルに仕える戦神。かつては敵対していたが、人間の強さに一定の敬意を抱いている。ロキと共に行動する。
バルドル
「天日の神」と呼ばれるアースガルズの神。アルフォズル王の娘であり、腹心。咎人を裁きの場に連行する任を務める。九の世界が決して傷つけないと誓った無敵とされる存在。バトルでは「九の世界の誓約」という聖印を装備しており、攻撃が一切通じない。
アルフォズルの命令でアルフォンスたちを「世界征服の罪」で天の裁きの場へと連行する。連行に応じないアルフォンスらを強制的にアースガルズに転移させる。ロキからは「高飛車なお姫様」と揶揄される。
黄色い右目、赤い左目を持つ。
「天日の神剣」という武器を扱う。戦闘モードになると、機械的な翼を展開する。
姉妹の中で一人だけマントに描かれた模様が異なる。頭にある輪っかと同じ模様が描かれている。
「九の世界の誓約」聖印が外れると、頭の上の輪っかが消えるので、これがバルドルを無敵にさせている加護の本体であると思われる。
ヘズ

「夕影の神」と呼ばれるアースガルズの神。アルフォズル王の娘。バルドルの妹。咎人を裁きの場で弁護する任を務める。内気な性格で、人間に対して敵意を持っていない。アルフォズルの命令に従って戦うが、内心では人間に本当に罪があるのか疑問を抱いている。姉に強い敬意を持ち、姉に褒められることに喜びを感じる。
目が悪い。その代わり耳が良く、遠くの音まで聞き取れる。本編ではそれをロキに利用され、姉の加護を消してしまう。
「夕影の神弓」という武器を扱う。バルドル同様に戦闘モードになると、機械的な翼を展開する。
姉と違い、両目が黄色。
ヴァ―リ
バルドルの妹。FEH のエイプリルフール動画「完璧な姉様DE★SU★WA」で初登場。
ヘズと同様に両目は黄色。
メインビジュアルでは後ろ姿が描かれている。ヴァ―リの前にバルドルの頭があるが、バルドルの体がないように見える。頭の輪っかが同じメインビジュアルに描かれるバルドルに比べてかなりチープなので、バルドル人形の可能性が高い。
アルフォズル
すべての神々を超越する存在にして、魔道と知識を極めた天の王。神々の頂点に立つ存在で、この世のすべてを創造した創造主と言われている。バルドル、ヘズの父。知識欲が強く、知識の独占を望む。創世の文字を解読したルーンの知識を奪おうとしており、人間の世界にも干渉を始めた。アルフォンスたちに世界征服の罪を着せて捕えようとする。
4部では嘘ではあったもののフレイヤが「あの人間が…アルフォンス王子が死の王ヘルを討った後…創造主アルフォズルは決めたの。アルフォンス王子は、存在してはならないと。創造主が決めたことは、必ず起こる。それは、逃れようがない事実。アルフォンス王子は死んだ…もういないの。」と発言している。
5部の追加ストーリーでは、ニザヴェリルが「実は昨日の夜、創造主を名乗るものが枕元に現れてね。僕の命はもうじき尽きるけれど、ニザヴェリル建国の功を称えて…僕をこの国の守護神にすると告げたんだ。人の身から神になる為にはとても長い間、眠らなければならないらしいんだけど…上手くいけば目覚めた時また君に会えるかもしれない。」と発言している。創造主がアルフォズルのことであれば、黄昏の詩に従って、神々を創造するためにニザヴェリルのもとに現れたと考えられる。メインビジュアルだと右目が紅く、左目は仮面で隠れている。左目は失われている可能性がある。
ルーン

アースガルズからミズガルズに逃げてきた少年。神ではないが、「創世の文字」で書かれた「黄昏の詩」を解読したことで、天の王に狙われている。弱々しいながらも、自分の運命に抗おうとしている。
手に持つ魔道書の力でミズガルズに逃れ、ヴァイス・ブレイヴに保護される。
「創世の文字の力」を武器として扱う。
ルーンの右腕はまるで鬼の手のようになっている。漆黒の皮膚を突き破るかのように筋張った筋肉が露わになり、指先には鋭利な爪が伸びている。攻撃絵で本から引きずり出している目玉は、アルフォズルが失った左目なのかもしれない。
ルーンの両目はヘズやヴァ―リと同じ黄色。

???
9部のメインビジュアルに登場する謎の女性。服装はアースガルズの神々のものであるので、バルドルやヘズらと同じくアースガルズの神々の一人であると考えられる。しかし、瞳の色は青く、他のアースガルズの神々とは異なっている。9部のキャラクターは瞳の色が対立構造をデザインしているようにも見えるので、もしそうならば、同じく瞳の青いアルフォンスの味方になるキャラクターの可能性もある。
用語集
用語 | 説明 |
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アースガルズ | 天上にある神々の国。トールやロキ、バルドル、ヘズなどが属する。 アースガルズにある天の裁きの場 ![]() |
創世の文字 | 世界創世に関わるとされる不思議な文字。アースガルズの王城などに刻まれている。いつ誰が書いたものかは不明。一説には、この世界の創造主のものと言われる。ルーンがこれの一部を読み解いた。予言や、ヤドリギの在処や他の秘密が記されている。 ロキの発言を信じるならば、アルフォズルが世界の創造主であるので、アルフォズルのものとなるが、9部ストーリーでは、創世の文字を読めたルーンの知を独占しようとするアルフォズルがまるで創世の文字を読めないかのようにも受け取れる。 |
黄昏の詩(たそがれのうた) | アースガルズの王城に刻まれた創世の文字で書かれていた予言。ロキいわく「この世のすべてを創造されたアルフォズル様が、神々がいかに滅ぶかを記した書」。これの一部を読めてしまったルーンはアルフォズルに追われる身となった。戦渦の連戦の2部ストーリー「氷神炎神」で、ロキがムスペルに黄昏の詩の一部を教えたことから、ロキは黄昏の詩の内容を把握していると思われる。 ルーンが黄昏の詩を読めた理由はまだ明かされてないが、「黄昏の詩」の英語名である「Twilit Runes」にルーンの名が含まれており、ルーンと黄昏の詩の関連性が示唆される。また、ルーンの攻撃絵では、目玉を本から取り出しており、この目玉がアルフォズルの左目だとするなら、左目の力で読めた可能性もある。 |
天の裁き | アースガルズの王城で行われる裁判(刑の執行もその場で行われるのかは不明)。無罪か、死罪か、アルフォズルによる直接の裁きが行われる。 |
ヤドリギ | 創造主の力を宿した「天の如く白き宝珠」。バルドルの加護を打ち破る唯一の手段とされる。誰も居場所を知らないが、ルーンの読み解いた創世の文字によれば、アースガルズの西の果ての森の奥にある。加護の術者であるアルフォズルか、その血を引く者であるバルドル、ヘズにしか扱えない。 |
トネリコ | 創造主の力を宿した「地の如く黒き宝珠」。ヤドリギと対になる存在で、天を癒す力を持ち、加護を再生させる。ヤドリギによって加護が破られても、トネリコを使えば加護は蘇る。加護の術者であるアルフォズルか、その血を引く者であるバルドル、ヘズにしか扱えない。 |
九の世界の誓約 | 生まれてくるバルドルにアルフォズルがかけた呪い。その呪いにより、バルドルは九つの世界の何者にも傷つけられない守りの加護を得ている。唯一「ヤドリギ」によって、その加護を打ち破ることができる。 バルドルの加護が消えると、頭の上の輪っかが消えるので、この輪っかが「九の世界の誓約」だと思われる。 ![]() |